映画『この世界の片隅に』
年末のシネリーブル神戸、満席やったんちゃうかなぁ?
年配の方から若者、お子さん連れの方まで、年齢層の幅広さに驚いた。
戦争のお話。広島・呉。
戦時中の生活を描いて、、、なんやけど、これがまた不思議な作品で。
空襲警報が鳴って、防空壕に逃げて、、、ってそういうシーンって今までも映画やドラマで何度も観たことある。
それがな、なんかな、「暴風雨が来るから備える」くらいの感覚で描かれてる。
その描き方が戦争を知らない私にはものすごくリアルやった。
家やられたらかなわんな、食らったら死ぬな、、、って感覚が自分のこととして迫ってきた。
爆撃機を色鮮やかな畑から見上げたり、一緒に鳥が飛んでいたり。
生活の中に戦争がやってくるってこういうことなんやな~って。
何月何日のどこそこ大空襲だけが戦争だったわけじゃないんやって。
分かってるつもりやったけど、そういう想像力が及んでいなかった部分を教えられた感じ。
不便を強いられながらも工夫したり助け合ったり、そんな日々の中でも大笑いしたりケンカしたり。
生きるってこういうことなんやな~って。
だからこそ悲しみや怒りも迫ってくるし、立ち上がろうとする姿に感動したりもする。
戦争を身近に感じられたからこそ戦争を想像し考えることができる、そんなきっかけになりそうな作品でした。